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法的に有効な借用書の書き方とは?金銭トラブルを防ぐ借り方マニュアル

「お金の上手な借り方はないか」
「お金を借りるために借用書の書き方を知りたい」
知人や親戚からお金を借りる場合、消費者金融や銀行カードローンでお金を借りる時とは違った難しさがあります。

金融機関を介さないお金の貸し借りは何かとトラブルが起こりやすいのです。しっかりと借り方を知ることで、借りた後にケンカになったり嫌な思いをせずに済みます。

この記事では知人や親戚などからのお金の上手な借り方や、その際に活躍する借用書について見ていきます。

相手からお金を借りる際にきちんと対応することで、相手からの信頼感が増し、よりお金も借りやすくなるでしょう。

知人や親戚からの上手な借り方

知人や親戚、家族からお金を借りる場合、上手な借り方というものがあります。

特に仲が良い相手であれば、今後も付き合いがありますから、できればトラブルは避けたいもの。

少額だけ借りる

例えば消費者金融からお金を借りる場合もそうですが、できるだけ少額のほうが相手の負担も少ないので、お金が借りやすくなります。

理由を正直に言う

またお金を借りる際には、その理由をできるだけ正直に言うようにしましょう。嘘をついてバレると、お金の貸し借りとは関係なく相手からの信頼を失うことになりかねません。

よくありがちなのが、「親が病気で」という嘘。もちろん本当に親が病気でお金が必要な場合もあります。しかし嘘をついてしまうと、相手が心配してお見舞いに来てくれた場合、嘘が全てバレて、相手との人間関係を壊しかねません。

ただし「ブランド物の服が欲しいから」というような欲望が全面に出ているような理由はNG。「家賃が払えそうもない」というようなどうしても困っている状況だと、相手が貸してくれやすくなります。

返済期日や返済方法もしっかり伝える

返済期日や返済方法もしっかり伝えることで、借りる相手の「本当に返してもらえるのか」という不安も少なくなります。

これまでの内容をまとめると…

・借りるのは少額にする
・嘘をつかない
・相手が納得できる理由を言う

上記のことに気をつければ、お金を借りやすくなるでしょう。

知人や親戚からお金を借りる場合は、すぐに貸してもらえたり利息が無い場合があったりとメリットもあります。しかし返済が滞る事態が発生すれば、人間関係がギクシャクしやすいのも事実です。

お金を借りる場合は、借りた後のこともしっかりと考えましょう。返済する際も消費者金融や銀行カードローンのように返済計画をしっかりと立てることが大切です。

借用書でお金を借りやすくなる

借用書をしっかり作成することでお金を貸す側も安心し、あなたにお金を貸しやすくなるでしょう。

「不動産の購入資金が必要」
「新しいビジネスを始めたいが銀行に融資を断られてしまった」
「仕事がなくて困っている」
お金を借りる方にはさまざまな理由があります。

お金はできれば借りたくないという方が多いですが、信用情報に問題があり銀行や消費者金融から借りられない場合があります。そんな時は知人や親戚から借りる必要が出てくる必要も出てきます。

そんな時に役立つのが借用書です。

しかも借りた側にもメリットがあります。きちんとした取り決めがあることで、あとから法外な利息を請求されたり、借金をしている弱みにつけこまれたりす心配も少なくなるのです。

借用書の書き方について知ると、トラブルを回避しながら上手にお金を借りることにつながりますよ。

借用書とはお金の貸し借りの証明書

借用書は、お金の貸し借りを証明する書類のこと。

いくら借りていつまでに返す、利子はいくらかなど、返済についての細かい決まりを記載します。口約束だけでも返済の義務は発生しますが、借用書がないことで貸した側と借りた側との認識が食い違い、トラブルが発生するケースも多いのです。

認識の食い違いを防ぎ、お互いの不安や疑問を少なくするために借用書が役に立ちます。口約束よりも借用書を作成することで、貸す側も借りる側も安心感が増すでしょう。

証拠としての借用書があれば「返済期限より早く返してくれ」「もっと利子を上げる」など、理不尽なことにもならなくて済みます。

特に親戚の間で貸し借りをすると、借用書が無かった場合に「譲渡した」とみなされてしまうケースもあります。きちんとお金を返済したのに親戚との仲がギクシャクしてしまった、というのは避けたいところ。

一般的には借主が貸主に借用書を提出しますが、貸主が借用書を作成し、借主に署名してもらう場合もあります。

インターネットのテンプレートは注意が必要

インターネット上に借用書のテンプレートがあったりもしますが、記載されている内容が不十分なものもあります。自分でしっかりと内容を確認しながら作成したほうが確実でしょう。

また3万円前後の費用がかかりますが、弁護士に依頼する方法もあります。

ちなみに民法の第587条では、「返済を約束してお金を借りた時点で、返済の義務が発生する」と定められています。借用書がきちんと書けていれば法的な効力を発揮してくれるので、後々トラブルが起こりにくいのです。

借用書の正しい書き方

借用書には一定のルールがあります。これを守らないと借用書が無効になる可能性もあるので、しっかりと書き方を学んでおきましょう。

借用書に記載が必要な項目

借用書に必要な項目は、以下のとおりです。

・タイトル(「借用書」など)
・借主の住所、氏名、押印
・貸主の氏名
・借りた金額(漢数字で記載する)
・利息
・返済期限
・返済方法(銀行振込、手渡しなど)
・作成した日付
・お金を借りたと明記された文章
・収入印紙

以上の内容が記載されていれば、まず問題はないでしょう。一つ一つの項目について、もう少し詳しく見ていきます。

貸主の氏名と、借主の住所や氏名、押印

住所の部分はパソコンで入力しても良いのですが、氏名だけは借主も貸主も直筆で書きます。これは借用書が本物であることの証明になります。

印鑑は認印でも構いませんが、実印や実印の印鑑証明があると、貸主も安心してくれるでしょう。

また捺印は拇印(ぼいん)でも可能ですが、力の入れ加減によっては不鮮明になることがあるので、できるだけ避けましょう。

借りた金額

借りた金額の記載方法も注意が必要です。

「0、1、2」などのアラビア数字で書かれてあると、後で数字を付け足して改ざんされやすくなるのです。

また漢数字を書く場合でも「一、二、三」と書くよりも、「壱、弐、参」といった「大字(だいじ)」で書くと改ざんされにくくなります。

例えば「235万円」借りた場合は、「金弐佰参拾伍萬円也」と記載します。金額の最初と最後に「金」や「也」を付けるのは、後から金額を改ざんされないようにするためです。

利息

利息についても忘れずに記載しましょう。

借用書に利息の記載がなければ、自動的に無利息とみなされます。また利息があることが書かれてあっても、年利などが詳しく書かれていなければ、年間5%になると民法で定められています。

ただし利息はいくらにしてもよいわけではなく、利息制限法により上限額が定められています。これを知っておけば、知り合いにお金を借りる際に「法外な利息を知らずに取られていた」という事態が避けられます。

具体的には、借りた額が10万円未満なら20%まで、10万円以上100万円未満なら18%まで、100万円以上なら15%が上限となっています。

金利の上限

借りた金額
金利の上限
10万円未満
年20%
10万円以上100万円未満
年18%
100万円以上
年15%

また損害遅延金を設定することもできます。遅延損害金とは、期日までに返済されなかった場合に請求できる損害賠償のこと。借用書に損害遅延金についての記載がない場合は、民法第404条により年5%となります。借主は利息の上限の最大1.46倍まで請求できます。

注意したいのは、金利を高くしすぎると返済が難しくなります。貸した側は返済されるかどうか心配になりますし、借りた側も追い詰められてしまう可能性が大きくなります。

また分割払いによる利息の支払い方法は次の3種類があります。

・元金均等払い(毎月払い)
・元金均等払い(後払い)
・元利均等払い

一番多いのが、毎月払いの元金均等払い。毎月の返済と一緒に利息も支払う方法です。

例えば1ヶ月(28日の場合)の利息額は、次のように計算します。
「元金の残り×年利÷365×28」となります。

返済期限

「何月の頭まで」といったアバウトな期限ではなく、「何年何月何日」と正確な日付を記載します。

返済日がしっかりと書かれていないと、贈与とみなされてしまう場合があります。分割払いをする場合も、1回ごとの支払日を正確に記入しましょう。

返済方法

返済方法は一括払いや分割払いなど、具体的に書きましょう。

またお金の受け渡し方法も忘れずに記載します。

作成した日付

作成した日付もしっかりと記載しましょう。

万が一日付を入れ忘れた場合でも、後から書き足してもらうことは可能なので、ご心配なく。

お金を借りたと明記された文章

借用書にはお金を借りたことが分かる一文も明記されている必要があります。

収入印紙

借用書には収入印紙を貼る必要があります。収入印紙を貼り忘れたことによって借用書が無効になることはありませんが、過怠税として税金を収める義務が発生します。

借りた金額と印紙代

借りた金額
印紙代
1万円未満
非課税
1万円以上10万円以下
200円
50万円以下
400円
100万円以下
1,000円
500万円以下
2,000円
1,000万円以下
1万円

借用書の代わりに金銭消費貸借契約書を作成してもOK

金銭消費貸借契約書は、簡単にいうと借用書の厳密に書かれたバージョン。

消費者金融や銀行にお金を借りる際にも使われます。ただし借用書も金銭消費貸借契約書も法的な効力は変わりません。

借用書はお金以外の物の貸し借りにも使えますが、金銭消費貸借契約書はお金の貸し借りのみに使用します。

借用書は貸した人の保管用に1通作成すれば済みますが、金銭消費貸借契約書は借りる側と貸した側の保管用に、2通作成する必要があります。(連帯保証人がいる場合は3枚必要)

借用書のデメリットとしては、1枚しかないので紛失したり改ざんされる可能性があること。借りた金額が多い場合は金銭消費貸借契約書を作成するか、借用書のコピーをとっておくなどの対策が必要です。

金銭消費貸借契約書には貸主や借主の名前や契約をした日付、借りた金額、返済方法、利息、遅延損害金などを記載します。

文書はパソコンで作成しても問題ありませんが、借用書と同じく署名だけは直筆でおこないましょう。

金銭消費貸借契約書は弁護士に作成を依頼することもできますが、自分でも作れます。弁護士に依頼すると3万円前後の費用が必要がかかります。

収入印紙について、2枚の金銭消費貸借契約書それぞれに1枚ずつ貼る必要があります。

借用書を作成する際の注意点

借用書を作成する際の注意点について見ていきます。

未成年とは契約できない

未成年は借金の支払い能力がないとみなされ、借用書が無効になります。未成年がお金を借りるには、保護者や成年後見人、保佐人、補助人の同意が必要です。

未成年以外にも、成年被後見人や被保佐人、被補助人との契約も無効になります。

未成年
20歳未満の人(2022年4月から18歳に引き下げ)
成年被後見人
精神上の理由で判断力が全く無いと診断された人
被保佐人
精神上の理由で著しく判断力を欠くと診断された人
被補助人
精神上の理由で判断力を欠くと診断された人

貸主や借主にとって不利になる内容は書かないようにする

貸主や借主にとって不利になる内容は書かないよう注意しましょう。

一般的に貸主のほうが立場が強くなりやすい傾向にあります。「貸主の言うことをなんでも聞く」といった内容を記載したりするのは避けましょう。

借金の返済以外のトラブルが起こったり、借用書自体が無効になったりする場合があります。

すべての内容を手書きするのもOK

借用書の内容をすべて手書きで書くこともできます。

ただし手書きの場合はボールペンや万年筆など、消しゴムなどで消えないインクで書きましょう。鉛筆で書いてしまうと後からいくらでも書き換えられるので、トラブルの元です。

パソコンやワープロで作成する場合は、変色しやすい感熱紙は長期保存に向かないので避けましょう。

お金の貸し借りには時効がある

借用書のあるなしに関わらず、お金の貸し借りには10年の時効があります。

ただし10年経ったら自動的に返さなくてもいいというわけではなく、借りた側が内容証明で時効を宣言しなくてはなりません。

内容証明がされてない時点では、貸した側が返済を求めることができます。返済を求めると時効も中断しますが、裁判により正式に返済を求めなくてはなりません。この際にも借用書があると貸し借りの証明になり、時効が帳消しになります。

借りる側も時効があるからといって、借金を踏み倒すのはトラブルの元となるのでおすすめできません。

法律違反になるような内容は書かない

「期日までに返済できなかった場合は、盗みや詐欺行為をしてでも返済する」というような法律に触れる内容は書いてはいけません。

こうした内容が記載された借用書は、無効となります。

あなたが借金を申し込まれたら消費者金融を勧めよう

もしあなたが知人に「お金を貸して欲しい」と頼まれたらどうしますか?

もちろんお金に余裕のある方なら快く貸してあげる場合もあるでしょう。しかし「自分の生活もあるし、なかなか貸せない」という場合は、消費者金融をおすすめしてあげましょう。

もともと銀行から融資が受けられる方は信用情報も良いので、お金に困っている方は少ないはずです。

消費者金融でも特にフクホーやアローといった中小の消費者金融は、審査基準が低めに設定されています。アコムやプロミスなど大手の消費者金融で融資を受けられなかった場合でも、審査に通る場合があるのです。

あなた自信がお金に困っている場合でも、中小消費者金融で借りられる場合があります。もし知人や親戚にお金を借りようと考えている場合は、まずは中小の消費者金融に相談してみる方法もおすすめです。

金銭トラブルを防ぐ借り方まとめ

お金を上手に借りる方法は「少額」「嘘をつかない」「借用書」の3つ。

特に借用書を作成することで、お金の貸し借りによるトラブルが防げます。借用書を作らずにお金を借りることもできますが、返済が長引けば長引くほど記憶が曖昧になりがちに。

貸主が返済を迫っても知らん顔していれば借金を踏み倒せてしまうので、長年の信頼関係が崩れたり相手から恨みを買ったりと良いことはありません。

借用書を作成すれば、貸した側も借りる側もお互い納得できるのです。お金を借りる機会のある方は、ぜひ借用書を使ってみてくださいね!